海外赴任時の保険について徹底解説:おすすめの駐在保険や、補償内容についても

Yuyuki Tanno

これから長期で海外赴任をする人の中には、「海外赴任時の保険はどうすればいいの?」などと悩んでいるかもしれません。特に非居住者になる場合は、現地での生活を守る保険選びが重要となります。

そこでこの記事では、海外赴任時や駐在時の保険事情について詳しく解説していきます。

また、海外赴任時に銀行口座代わりに使えるWiseアカウントも、紹介しています。

目次🔖
  • 海外赴任をする際の保険はどうすればいいの?
  • 駐在・赴任保険の補償内容
  • 海外赴任者向けの保険を選ぶ際のポイント
  • おすすめの駐在・赴任保険4選!:料金やメリット、デメリットまで
  • 海外赴任時に、銀行口座代わりに使えるWiseアカウント
  • 海外赴任時の保険に関する質問
  • まとめ
  • 海外赴任をする際の保険はどうすればいいの?

    海外赴任をする際には、どのような保険に加入すれば良いのでしょうか。主に利用されているのは、駐在・赴任保険です。これは会社の従業員が海外の支店や事業所に駐在や赴任する際に、現地での生活や健康などに対するリスクをカバーするためのもので、各保険会社からさまざまな商品が提供されています。

    海外に行く際に利用する保険といえば海外旅行保険がありますが、駐在保険はこの海外旅行保険をベースに、海外に長期滞在する際のリスクをカバーする目的で設計されています。

    死亡・後遺傷害や損害賠償に対する補償など、基本的な補償内容は変わりませんが、海外旅行保険の多くが原則90日間を限度としているのに対し、駐在・赴任保険はそれ以上の期間も加入することが可能です。また、海外赴任期間が延びた際に、保険期間を延長することもできます。

    駐在・赴任保険の補償内容

    駐在・赴任保険の基本的な補償内容は以下の通りです。補償の上限額や細かい条件面は、各保険によって異なります。

    補償項目内容
    傷害死亡・疾病死亡駐在・赴任先でケガや病気により死亡した際に適用される補償
    傷害後遺傷害駐在・赴任先でケガにより死亡した際に適用される補償
    治療・救援費用駐在・赴任先でケガや病気により通院や手術などを行った際に適用される補償
    賠償責任駐在・赴任先で他人のものを壊したり、他人にケガをさせてしまったりした場合に適用される補償
    携行品損害駐在・赴任先で持参したものを盗難されたり、破壊されてしまったりした際に適用される補償

    海外赴任者向けの保険を選ぶ際のポイント

    では、駐在・赴任保険はどのような観点から選んだらよいのでしょうか。主にチェックしたい4点を挙げて説明します。

    1. 保険の加入を延長(更新)できるか

    通常、駐在・赴任保険に加入する際には、帰国予定日などを明確にする必要があります。しかし長期駐在の場合は、駐在が延びる可能性は大いにあるでしょう。そのため、保険期間を延長・更新できるかどうかを事前に確認しておき、延長に対応できる保険を選ぶと良いかもしれません。

    なお多くの保険会社では延長時に審査があり、日本に家族が残っていることが条件であったりと、審査の結果によっては延長ができない可能性があります。その際の、細かい条件も加入前に確認しておくのがおすすめです。

    2. 帯同する家族がいる場合、補償対象内かどうか

    駐在に家族が帯同する場合、家族に対するリスクに備えるために、家族も補償の対象範囲内になるかどうかを確認しておきましょう。特に子どものケガや病気による通院や、不注意でものを壊してしまうことなども考えられるため、子どものいる場合は念入りに確認しておくのがおすすめです。

    3. 緊急時のサポート/キャッシュレスサービスが付いているか

    日本の保険に加入したい場合、現地でのサポートが十分に受けられないと後々困ってしまう可能性があります。そのため、緊急時には柔軟にサポートをしてもらえるのかを確認しておきます。

    また、キャッシュレスサービスが付いているとより便利なため、付帯の有無を確認しておいても良いかもしれません。

    おすすめの駐在・赴任保険4選!:料金やメリット、デメリットまで

    日本で加入できるおすすめの駐在・赴任保険4つを紹介します。駐在前の検討材料にしてみて下さい。

    保険おすすめ度メリットデメリット
    東京海上日動 海外旅行保険(観光・ロングステイ・商用)
  • 幅広い補償内容
  • 平均的な保険料
  • 2年まで対応
  • ・家族は補償の対象外¹
    損保ジャパン 海外旅行総合保険(海外駐在員向けプラン)
  • 幅広い補償内容
  • 家族も補償の範囲内
  • ・保険料が高め
    ジェイアイ傷害火災 t@bihoたびほ
  • 保険料が割安
  • 公式アプリで24時間サポート有り
  • ・契約期間が最長1年
    AIG損保 海外出張・駐在保険
  • 家族プランあり
  • 疾病死亡補償あり
  • ・契約期間が最長1年

    東京海上日動 海外旅行保険(観光・ロングステイ・商用)

    契約期間と契約延長の有無¹最長2年/契約延長可能(2年毎の更新)
    補償内容²傷害死亡、疾病死亡、傷害後遺傷害、治療・救援費用、賠償責任など
    付帯家族の補償¹無し
    緊急時のサポートとキャッシュレスサービス²あり(サポートデスク24時間対応、キャッシュレス・メディカル・サービス)
    料金(2年契約)³30歳〜69歳以下、傷害死亡補償1,000万円(M2プラン)の場合 896,760円

    東京海上日動の海外旅行保険(観光・ロングステイ・商用)は最長2年間の契約が可能で、長期駐在にも対応した保険です。補償内容は幅広い内容で充実しており、保険金額も選ぶことができます。傷害死亡補償1,000万円(M2プラン)の場合の保険料が約89万円と、保険料は平均的といえます。

    ただし家族の補償がプランの対象外となるため、家族を連れて行く際はこの保険を家族名義で契約する必要があるでしょう。

    損保ジャパン 海外旅行総合保険(海外駐在員向けプラン)

    契約期間と契約延長の有無¹最長2年/契約延長可能(2年毎の更新)
    補償内容⁴傷害死亡・後遺傷害、治療救援費用、疾病死亡、航空機遅延など
    付帯家族の補償⁴あり(駐在特約で家族総合賠償責任をつけた場合)
    緊急時のサポートとキャッシュレスサービス⁵緊急時のサポートあり(24時間日本語対応)
    料金(2年契約)⁴59歳以下、傷害死亡・後遺傷害補償1,000万円(S85)の場合 1,071,300円

    損保ジャパンやその代理店が提供する海外旅行総合保険は、帯同する家族に対する補償も特約で付保できるなど、手厚い補償内容が魅力です。この保険に加入しておけば、現地での生活も安心できるでしょう。

    一方、他の駐在・赴任保険に比べて保険料が高めである点に注意が必要です。

    ジェイアイ傷害火災 t@biho(たびほ)

    契約期間と契約延長の有無⁶1年を超える契約は出来ない/延長後の期間を含み、最大(通算)2年まで
    補償内容⁷治療・救援費用、個人賠償責任、生活用動産、手荷物遅延、傷害死亡・後遺傷害など
    付帯家族の補償記載なし
    緊急時のサポートとキャッシュレスサービス⁶あり(24時間無料通話サポート) キャッシュレス提携病院を紹介
    料金(1年契約)⁷北米、18歳〜49歳まで、傷害死亡・後遺傷害補償1,000万円(保険料節約プラン)の場合 199,870円

    ジェイアイ傷害火災のt@biho(たびほ)は、とてもリーズナブルな保険料が魅力の駐在・赴任保険です。公式アプリをダウンロードすることで、24時間365日日本語でサポートを受けることができます。

    しかし、契約が最長1年までと比較的短いかもしれません。延長する場合にも審査が有り、必ず延長ができるとは限らないため注意が必要です。

    補償内容をもっと手厚くしたい場合は「たびほプライム」プランも選ぶことができます。こちらは現地でのサポートもより手厚く受けられるので、さらに安心して現地で生活できるでしょう。

    AIG損保 海外出張・駐在保険

    契約期間と契約延長の有無最長1年⁸/契約延長可能(1年毎の更新)⁹
    補償内容⁹傷害死亡・後遺傷害、疾病死亡、治療・救援費用、航空機遅延費用など
    付帯家族の補償⁸あり(家族プランを選択)
    緊急時のサポートとキャッシュレスサービス⁹あり(24時間日本語対応、キャッシュレス・メディカルサービス)
    料金(1年契約)⁸北米、満69歳以下、傷害死亡補償1,000万円(4AD)の場合 329,210 円

    AIG損保の海外出張・駐在保険は、現地でのケガや病気に対する補償が手厚い点が特徴です。特に疾病死亡に対する補償がある点は魅力的でしょう。

    料金は平均的であり、緊急時のサポートも十分で、家族も補償対象に含められます。一通りの補償やサービスを受けたい人にもおすすめです。

    期間を延長することもできますが、その場合には審査が有り、必ず延長ができるとは限らないため注意が必要です

    海外赴任時に、銀行口座代わりに使えるWiseアカウント

    海外赴任をしたら、日本から海外送金をしたり海外送金を受け取ったりする機会が増えるかもしれません。さらに銀行口座を現地で開設することや、外貨で決済することも多いでしょう。

    海外赴任生活をよりスマートに送りたい人にぴったりなのが、Wiseアカウントです。

    以下で、Wiseの様々な機能を見ていきましょう。

    1. お得な手数料と実際の為替レートで海外送金

    通常の銀行で海外送金を利用すると、SWIFTと呼ばれる仕組みを利用しているため、コルレス銀行手数などがかかると共に、送金にも時間がかかることが多々有ります。さらに、為替手数料が上乗せされていることに注意が必要です。

    しかしWiseを使えば、為替手数料がかからないリアルレート格安の送金手数料で海外送金ができます。さらに、スピーディーに送金が完了する点も魅力です。

    より詳しいWiseの送金方法や仕組みは、こちらで確認をしてみて下さい。

    The true cost of sending JPY to USD

    2.約40もの通貨を管理できるマルチカレンシー口座

    マルチカレンシー口座では、約40もの通貨を同時に管理し、好きな時に格安の両替手数料でお得に両替ができます。さらに、米ドルや英ポンドを含む該当9通貨の口座情報も取得できるので、Wiseアカウントで手数料なしで給料などを受け取ることができるのです。

    このように、現地で銀行口座を作らなくてもWiseアカウントさえあれば、快適に赴任先で生活をすることもできるかもしれません。

    マルチカレンシー口座の使い方や、海外送金の受け取り方もチェックしてみてください。

    3. お得に外貨決済ができる、Wiseデビットカード

    マルチカレンシー口座に紐付けされたWiseデビットカードを使えば、格安の手数料でお得に、赴任先で決済できます。もしマルチカレンシー口座内に、決済したい通貨を保有している場合は、両替手数料無料で支払いができるので、さらにお得でしょう。

    また、海外ATMから現金を引き出す際には、海外ATM手数料がかかりますが、Wiseデビットカードなら月に2回・3万円未満までなら手数料無料で現金を引き出せます。

    以下の表で、Wiseデビットカードとその他のデビットカードの手数料を確認してみて下さい。より詳しい説明は、こちらから。

    Wiseデビットカードの発行手数料は1200円ですが、年会費は無料となっています。

    より詳しいWiseデビットカードの使い方やメリットは、こちらで確認をしてみてください。

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    海外赴任時の保険に関する質問

    ここで、よくある質問について見ていきましょう。

    Q. 海外赴任時に、日本の健康保険はどうすれば良いですか?

    A. 一般的には日本の健康保険が利用できます。しかし現地企業から給与を支払われる場合などは、保険加入資格を喪失する可能性もあります。

    Q. 赴任先で現地の保険に加入する場合、駐在保険に入る必要は有りますか?

    A.現地の保険の補償内容が十分なら、駐在・赴任保険は不要です。しかし補償内容に不安があるなら、駐在・赴任保険にも加入したほうが安心でしょう。

    まとめ

    海外赴任時には、現地でのトラブルに対応するための駐在・赴任保険に加入するのがおすすめです。国によっては保険加入が必須の場合もあります。保険の補償内容を比較し、あなたにぴったりの保険を選んでみてください。

    また、海外赴任時に銀行の代わりに使えるWiseアカウントも、利用してみて下さいね。

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  • 海外赴任時の健康保険について社会保障協定や扶養家族も含めて徹底解説
  • リアルレート海外送金:Wise🚀


    ソース

    1. 株式会社アイ・エフ・クリエイト | 電話確認
    2. 東京海上日動 |「海外旅行保険(観光・ロングステイ・商用など)」
    3. 東京海上日動 |「海外旅行保険(観光・ロングステイ・商用など)保険料シミュレーション」
    4. 損保ジャパン |「海外旅行保険『海外駐在員向けプラン』」
    5. 損保ジャパン | 留学・駐在・ワーホリ保険 海外旅行総合保険
    6. t@biho | 保険期間の延長手続き
    7. たびほ「補償プランのご選択」
    8. 海外旅行保険 | 出張・駐在プラン
    9. 株式会社アイエヌシー | 電話確認
    10. AIG損保 | 海外出張・駐在保険

    *最新の手数料に関する情報は、お住まいの地域の利用規約およびサービスの利用条件をご確認いただくか、Wiseの手数料ページをご覧ください。これは一般的な情報提供を目的としたものであり、Wise Payments Limitedまたはその子会社、関連会社による法律、税務、その他の専門的なアドバイスを意味するものではありません。また、ファイナンシャルアドバイザーやその他の専門家によるアドバイスの代わりになるものではありません。



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